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インテークシートとカウンセリングの構造化 ~檜原先生のスーパーヴィジョンを受けて~

駆け出しの心理士です。担当し始めたばかりのケースについて、先日、檜原先生のスーパーヴィジョン(SV)を受けました。

自分では「いい感じ」にラポールを形成でき、クライエントの動機づけも高く、いい滑り出しだと思っていました。しかし、SVを受けたところ構造化の面で必要なことをしていないことに気づかされました。

私は、時間的な視点でカウンセリングの構造を組み立てるのが苦手なようです。それは1回1回のセッションの中での時間配分という面だけでなく、各セッションの目的や数回のまとまりで何を目的として行っていくかということについてにも及ぶことに気付かされました。

SVを振り返り、今回のセッションの中でクライエントが示した動機づけの高さが今後も続く補償はないと思うに至りました。やはり、カウンセリングの最大の動機づけは、クライエントが「問題」を改善したいと思い、そのためにカウンセリングが役に立つと感じていることだと思います。そのためには、何が「問題」なのかということと取り組む「方法」や「方向性」を明確にTh-Cl間で共有しておく必要があります。それこそインテークシート(現状を数値化し目標を設定するための用紙)がカウンセリングを構造化する機能を持つということを再認識しました。

今回のSVを振り返り、今後のセッションで意識することをまとめてみました。

①2回目など、早い段階でインテークシートを渡す。
※目標設定の為の話し合いができていなければそもそも無理なのですが!
②動機づけが高ければ初回面接の最後にインテークシートを渡しても良い。
③インテークシートを書けなくても、そのことがアセスメントになるので、渡す前から書けないと決めつけない。
④提出されたインテークシートを見ながら目標を話し合い、多角的にみたり言語化を支援しながらブラッシュアップする。
⑤その後のセッションは、共有された目標からClが離れたり抵抗することに介入することが中心になる。
⑥インテークシートで設定した目標に沿って毎回のアセスメントがなされる。
⑥目標の設定は、動機付けが高い段階でしなければ難しい。

SVは毎回そうですが、今回も自分自身の弱点を意識する機会になりました。1回1回のセッションが目的をもったものであるように、Clが効果を実感できるものであるように、しっかり意識して取り組みたいと思いました。
2020年8月
M.Yさんより